プロフィール

百海

Author:百海
百海(ももみ)と申します。ホミンペンです

初恋24




2人はなんとなく、お互いの思いや覚悟を
感じ取っていた。

2人きりで手を繋ぐ時
手に力を込めるユノの熱を

そんなユノを見つめるチャンミンの瞳の甘さを

もう、後戻りは出来なかったし
するつもりもなかった

だから

そんな話が出るのもとても自然なことだった。

同性同士が愛を確かめ合う行為について
2人で少し調べたりもした

最初は恥ずかしかったけれど
ユノが戸惑っている様子がチャンミンにとっては
嬉しく

チャンミンが覚悟を決めているような様子が
いじらしくて、ユノをたまらなくさせた。


「チャンミン、俺は…
そんなのなくってもいいんだよ」

「ユノ、僕が望んでいることだから」

「……」

そんなユノの思いやりが感じられる言葉にも
チャンミンは一瞬不安になる

ユノは自分と違って女の子を知っている

やはり、こういうことは
女の子がいいと思っているのではないか。

いくら僕がいいと思っていても
ユノが踏み込めないのではないか

「そうなりたいと思っているのが僕だけだったら
それは…無理してほしくないけど」

「は?」

「それなら、今のままでも…いいけどさ」

少し凹んだようなチャンミンの表情

「お前、なんにもわかってないな」

そう言って、なんて言ったら気持ちをわかってもらえるのか、ユノは苦笑した


やがて

ユノがアクションを起こした



なけなしの金をはたいて
部屋を予約した

「その日は泊まれるか?」

「ありがとう、大丈夫」


すでに、外に出ればじっとりと蒸し暑いような
そんな季節になっていた。

部屋を予約したことに
チャンミンは胸が高鳴りはしたものの

恐怖とか、嫌悪感とか
そんなものはもう何も感じなくなっていた。


その夜の始まりを知らせるユノのキスは

それまでの優しいキスとは確実に一線を画すものだった。

次の行為へ繋がるキスというのは
いつもとこんなに違うのだと

チャンミンはそんな風に思いながらも
ユノに翻弄されていった

ユノはいろいろな準備をして
チャンミンの負担を減らそうとしていた


ユノはチャンミンを気遣い
チャンミンは想像以上のツラさに気を失いそうになったけれど

時間をかけて、やっとひとつになれた時には
思わず嬉し涙がでたほどだった。

チャンミンに覆いかぶさるユノの、その首にかけられたシルバーのチェーンがチャンミンの目の前で輝いていた

今までみたことのないユノだった。

いつも余裕があって、
ちょっとやそっとでは動じないユノが

自分を抑えられずに苦戦している

そんなユノの姿がチャンミンの快感に繋がる

嵐のような2人の時間が過ぎて

少し静かな時間が訪れた

ベッドに横向きになり、
うれし涙を流すチャンミンに

ユノは何度も何度もキスをした


なんとなく、チャンミンは最初にユノに出会ったころを思い出していた

なんて無粋で、なんて粗っぽい
とんでもない男だと

でも、実際のユノはとても優しい。

何より相手の事を考え
自分が犠牲になることは厭わず守ろうとする

その温かさに誰もが一度は触れてみたくなる

女の欲を掻き立てるようなその容姿とは裏腹な
素朴な温かさに。

2人はフカフカの布団にくるまり
ユノは後ろからチャンミンをしっかりと抱きしめていた

「俺さ」

「うん」

「もう離せない、お前のこと」

「僕だって、離れられないよ」

「チャンミン」

「ん?」

「俺たちの先のことを考えないか?」

「先のこと?」

「ずっと一緒にいられるように
いろいろ考えよう」

「うん、僕はなにをしたらいいんだろう」

「まずは大学だろ?」

「うん、じゃあユノは?」

「俺は、まずテホだ」

「そうか…」


自分のことより、テホだなんて

チャンミンは振り向き、体の向きを変えて
ユノの真正面から抱きついた

「なんだよ」

そんな風に笑いながらも
ユノは優しくチャンミンを抱きしめてくれる

「ユノ、大好き」

クスクスとユノが恥ずかしそうに笑った

「本当に大好き」

チャンミンはギュッとユノを抱きしめた


それからの2人はまるで荒波に飲まれるように
お互いを求めあった


若い2人は時として
心より身体が先を行ってしまう


心と身体がどこで分かれているのか
わからないほどに

理性という箍がこんなにも容易く外れるのは
若い2人だからというしかなかった。

夏は2人で海に行き
暇さえあれば、2人きりになれる場所をみつけて
愛し合った

チャンミンもユノを受け入れることが
既に自分の欲となっていて

ユノに会いたくて、いてもたってもいられない、
そんな時も多かった


どこまでもこの波に飲まれながら
漂っていけたら


そんないい季節が長続きするわけには
いかなかった


夕暮れは黒い雲が立ち込め、突然の豪雨に見舞われることが多くなった

遠くで雷が轟き、空は夏の終わりを告げていた





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