FC2ブログ
プロフィール

百海

Author:百海
百海(ももみ)と申します。ホミンペンです

続・ひだまりの匂い(8)

〜〜チャンミンside〜〜



僕は考えるより先に口を開いていた

「ユノさん…おかえり
今のは…誤解だから…ね?」


僕からゆっくり離れるスヒョクさんを

ユノさんは静かに目で追った。


でも、ユノさんはふと目を伏せてしまった

代わりに
ホジンくんが声を荒げた


「2人とも、最低!」


やけに静かな厨房の空気を
ホジンくんのまっすぐな叫びが切り裂いた


「なんで…ユノさんを裏切るの」

ホジンくんはまっすぐに僕を睨む


「裏切ってなんかないよ
僕が顔を上げたら、唇が当たっただけ!」


僕の話にホジンくんは呆れて天井を仰ぎ
うつむいていたユノさんは笑い出した

「すげぇな…唇が当たっただけ…」


「ユノさん…本当なんです
取り繕ったように聞こえるかもしれないけれど
本当だから、そうとしか言えない」


「なぁ、スヒョクはどう取り繕うんだ?」

ユノさんがまぶしそうな表情で遠くのスヒョクさんを見つめる

僕たちに背を向けるスヒョクさんの背中を見ていたら

僕は気づいてしまった


この人は…

ユノさんのことが好きなんだ


どうしてそう思ったのかわからないけど

なぜかそう確信した



それにしても…こんな事態なのに
ユノさんは冷静だ

いつもならきっと、激昂するだろうに

そして僕もいつもなら
ここで思い切りスヒョクさんのせいにして
逃げるだろうに


ユノさんが怒らないからかもしれない

それはとても恐ろしいことに思える。


スヒョクさんがゆっくりと向き直り

「どう取り繕うって、接触事故って言うしか
ないだろ?」


ユノさんは静かにスヒョクさんを見つめる


「チャンミンが好きか?」

「いや、ちょっとイタズラしてみただけだよ」

「それなら、指一本触れるな」

「じゃあ本気ならいいわけ?」

その言葉に突然、ユノさんがスヒョクさんに
飛びかかった

厨房にある様々なものをぶちまけて
ユノさんは突進していった


スヒョクさんの襟首を掴みあげると
鬼のような形相で、地を這うような低い声を出した

「ぶっ殺してやる
簡単に本気だなんて言うな!」

そして、スヒョクさんを床に叩きつけ
倒れたスヒョクさんに馬乗りになった

僕とホジン君は必死で2人の間にはいろうとする

「俺から奪ってみろ
やれるもんなら、奪ってみろよ!」

ユノさんはまたスヒョクさんの襟首をつかむ

「ユノさん!やめて!」

大きな体格の男2人を僕とホジン君で
抑えるのはほぼムリだ

スヒョクさんは自分に馬乗りになるユノさんを見上げた

「俺の…気持ちが少しはわかるか?」

「あ?」

ユノさんへ訴えるような悲しい目を向けて
スヒョクさんが縋る


「目の前で、愛する人間をかっ攫われる気持ちがわかるか」

「なに?…」

「そいつにとって、唯一無二の存在が
俺を押しのけて、さらって行くんだ…
誇らしげに…」

「は!言ってることがまるでわかんねぇよ」


チンピラの時に戻ったようなユノさんは
スヒョクさんを殴ろうと腕を振り上げた

「バカか!オメェら!」

僕の目の前を金髪の何かが走った

ユノさんはスヒョクさんから
引き剥がされ、後ろに倒れた

「ユノさん!」

僕はユノさんに駆け寄って
抱き起こそうとしたけれど

その手を振り払われてしまった。。

「触んな」


2人を止めに入ったのは、ヒチョルさんだった

「なんだ、おめぇらは。
明日の仕込みが届かないっていうから来てみたら、グチャグチャじゃねぇか!」


項垂れるユノさんと
寝たまま、天井を仰ぐスヒョクさん


「取るの取られるの言ってる暇があったら
きちんと働けよ!」

厨房がシーンとなった。


僕がまず口を開いた


「スヒョクさん、明日から焼き目は
僕が1人でやるので。
配達だけお願いしますね」

返事はなかった…


「ヒチョルさん、すみませんでした。
ユノさん連れて帰りますね」

ユノさんの荷物を取りにヒチョルさんの横を通った

「チャンミン、明日時間くれないか」

「あ、はい昼間なら」

「じゃ、こいつ連れ帰って、寝かしつけてくれ」

「はい…」



家に帰るとミィがユノさんにまとわりついた

ユノさんは薄く笑うとミィを抱き上げ
自分のパーカの中に入れてひとり寝室へ向かう

結局店からずっと黙ったままだ。

いつものユノさんだったら
僕を責めまくるだろうに

何も言わないのが、もう弁解の余地がないのでは
ないか、と不安になる。

でも僕は確固たる自信があった

後ろめたいことはないんだ

話さなくては

ぼくはユノさんを追って寝室に入る


「ユノさん、聞いてください」

「何も聞きたくない」

「さっきのことは、ほんとになんでもないんです」

「キスしてたこと?」

「キスしたつもりなんて、ほんとにないんです
そんな風にはみえなかったかもしれないけど」


「百歩譲ってそうだとしても…
なんかお似合いだったぜ?」

「ユノさん…」

「………」

「そんなこと言わないでください」

「………」

「まったくもう」


どうして、ぼくを責めないんだろう

責めてくれたほうが、スッキリするのに

お前が油断している、とかいろいろあるでしょう

その諦めたような表情が一番不安になる


ふとみると、ユノさんはミィを抱いたまま、
眠ってしまっていた。




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

COMMENT

No title

こんにちは 百海さん

ユノ。。。。だいぶ疲れていますね。。。
睡眠をとったら少しは元気になるかな???

スヒョクさんは、普通のお邪魔虫と違うのは、あの美貌のせいかな(^_^)a

ふーむ(;^_^A

あんにょん。
ユノさん、やっちまいましたね。大柄の男性の取っ組み合い、迫力でしょうねぇ。でも、スヒョクさんの想いに気がついたのかな?チャミやばいね。にしても、ヒチョルかっこいい❣️

taitaiさま

コメントありがとうございます

お返事おそくなってごめんなさい💦

スヒョクさんがお邪魔虫レベルに落ちないのは
やはりあの美貌のせいでしょう✨

書いていて思わず同情までしそうになりました💦

危険危険⚠️

michiponさま

コメントありがとうございます!

お返事おそくなってごめんなさい💦

大柄な2人の取っ組み合い
もつれ合う姿に、スヒョクさんに馬乗りになるユノさん

なぜか萌えそうになるのを
こらえつつ、あっさりと書いてみました💦

スヒョクさん、ユノとチャンミンの
ビジュアル的にどちらとでも合いそうで。。

それはテミナもなんですけどね

ic@@さま

コメントありがとうございます!

ひだまりの1話から読んでいただいているのですね♫

続編は、最初のお話ほどドラマチックではないのです💦
2人とまわりの人の心模様を描いて
お話を完結させたい感じです

でも、2人の心模様は最初のお話から
ずっと続いてることなので

是非読んでくださるとすごくいいと思います!

猪@@さま

コメントありがとうございます!

じぇんじぇん面倒くさくなんてないですよー
むしろガッツリと伝わってきてうれしいです✨

朝の15分ドラマって毎回ヤマがないとダメですよね?
私のお話の書き方もそうなんですが
今回の続編、小説タイプなんです💦

だから、本当はまとめて読むほうがいいのかな?
とも思っています。

そうは言っても、ですよね💦

EDIT COMMENT

非公開コメント

検索フォーム
ブロとも申請フォーム