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プロフィール

百海

Author:百海
百海(ももみ)と申します。ホミンペンです

賞味期限

☆こんにちは、百海です。
2015年、ユノの入隊によせて、寄稿したものです。


〜〜チャンミンside〜〜



ユノヒョンが選抜されて、
会社の海外研修員となった

さすがです

全力で仕事に打ち込むその姿を
僕は毎日見ていたけれど

こっそりと見守っているつもりだった


だけど

みんなも見ていたんだね


そう思うと、胸の奥がチクリと痛んだ


僕だけのユノヒョンなのに

いつもあなたはみんなのもの


ふん

最後くらい泣いてみたりして
感動させようかな、なんて思ったのに

意気揚々と準備をするあなたをみていたら

なんだかイライラしてきた


どういうことか、わかってますか?

僕がそばにいないんですよ?

これから2年間も


あなたは耐えられるんですか?


「書類関係は揃えました?」

「ああ、オッケー♫大丈夫」


「薬をこんなに持っていくんですか?!」

「だって、海外で韓国の薬なんて売ってないだろ」


「薬にも期限があるんですよ?」

「えっ?2年くらい大丈夫じゃん?」

「見せてください、まったくもう!」



「…………」

「どうだった?」


「…………大丈夫みたいです」

「だろ?2年くらい保つよ」

「…………」

「あっという間だしな、2年なんてさ」

「…………」

「たとえばさ、これ」

さっき僕が買ってきたスーパーの袋を漁る


「え?マスタード?」

「賞味期限見てみ、俺が戻ってきてからも
これは食べられるんだぜ」

「開封しなければ、ね?」

「え?そういうことなの?」

「知らないんですか?そういうことです」

「じゃあ、開封しなければいいよ」

「開封しますよ」

「なんで?それじゃあ保たないじゃん」

「だって食べたいじゃないですか」

「2年後食べりゃいいだろ?」

「じゃあ、何のために今買うんですか?
僕は今夜にでも食べようと思って買ってきたんです」

「じゃあ…ダメになるじゃん…」

「ほっといたら、ダメになるんです」


自分で意味深なことを言って
自分で凹んでいる

お互い黙り込んでしまい
部屋には重い空気が流れた

僕は用事を思い出したようなフリをして
自分の部屋にぷいと戻った

ゆっくりとヒョンが後をついてくるのがわかる

僕はおもむろに部屋に入ると
クローゼットからスーツケースを出して
これみよがしに床に広げた

ユノヒョンは入り口にもたれ掛かって
腕を組み、僕の様子を見ていた


僕は考えるふりをしたり
思いついたふりをしながら

丁寧に荷造りをはじめた

「旅行でも行くのか?」

やっと聞いてくれた

遅いよ…


「はい、ひとり旅ってやつをしようかと」

「ひとり旅?」

「そうですよ、あなたから解放されて
少し自由を満喫しようかと思んです」

「フフフ…いいんじゃない」


俺といるのは窮屈だった?
って聞かれると思った……


「糸の切れた風船みたいに、どこかへ
飛んでいってしまうかもね」

「お前が?」

「あんまり安心しないほうがいいですよ?
僕たちだって、ほっといたら腐ります」

「食べられなくなるのか?」

「美味しくなくなりますよ」


「なぁ、チャンミン」


ユノヒョンはもたれ掛かっていた身体を起こして
ひざまづいてる僕の真後ろに立った。

そして、ゆっくりと中腰になり
僕をうしろから抱きしめた

僕の肩にそのキレイな顎が乗ると
ユノヒョンのいい匂いが僕の鼻を掠める

胸がぎゅーっと苦しくなった


あなたが明日からいないっていう事実が
僕の胸をわし掴みにして苦しめる

考えないようにしていたのに…

そんな風に抱きしめられると

ますます僕の心はその事実に震える


ユノヒョン…

あなたが、いないなんて…


僕は思わず下を向いて
両手の握りこぶしに力を入れた

ユノヒョンは僕の堅い握りこぶしを
その綺麗な大きな手で優しく包んだ

もう片方の手で僕の耳元の髪を撫でつけ
耳を露わにすると

後ろから優しく囁きかけてきた

「今夜はケンカしたくないんだよ」

「ケンカなんて…してないでしょ?」

「ん…もっと、優しい夜にしようよ」

「………」


精一杯突っ張っている心が…
ポキッと音をたてて折れてしまった


僕はくるっと振り向くと
子供のようにユノヒョンに抱きついた

「おっと…」

ユノヒョンは突然の衝撃に
少しバランスを崩したけれど

倒れたりしたなかった

僕はユノヒョンに抱きついたまま
なにも喋らなかった

何か言ったら、声がひっくり返ってしまいそうで

それくらい、涙をこらえていた。

ユノヒョンは優しく僕の背中をなでてくれた


「腐らないようにするよ」

「え?」

「しょっ中連絡して、休みの度に会いに来て
写真もたくさんカカオに貼るから」

「…うん」

「そうしたら何年たったって、俺たちは新鮮で賞味期限なんて関係ないんだよ」


あなたはそんなにマメじゃないでしょ?


でも、今はそのことは言わなかった


ユノヒョンの言うように

優しい夜にしたかった

だって最後の夜だから…




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お詫び

みなさま、百海です

いつもお話を読んでくださって
ありがとうございます。


つい先日、「続・ひだまりの匂い」のあとがきにて
次のお話をチラつかせ、期待させておきながら
大変心苦しいのですが💦


個人的な諸事情により
少しの間、お話の更新をお休みしなくては
ならなくなりました。

突然のことでほんとうに申し訳ありません


健康の事や、メンタル面とはまったく関係なく
単純にお仕事が理由なのです。


お話がいい加減になってしまうのなら

無理に書き続けるのはやめよう、と決めました。


みなさんが20時を楽しみにしていただき
大切な時間を割いてお話を読んでくださることは

私にとってこの上ない喜びです。


そしてお話を書くだけでなく
ここでみなさんといろんなお話ができること

それも私にとってかけがえのない時間です


しばらくしてお仕事が落ち着いたら
ぜひまたお話の続きを書かせてくださいね

その日まで
どうか元気でお過ごしください

またここで会えるのを楽しみにしています。


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