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プロフィール

百海

Author:百海
百海(ももみ)と申します。ホミンペンです

あとがき


「僕の太陽」を最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

とりあえず「完」とさせていただきました。

私はこのお話の2人が大好きで
毎日観察して、日記としてずっと書けるのではないかと思ったくらいです。

なのでエピソードを連ねていったら
何話まで行くのか怖くなりました(笑)

いつかまた、この2人の日常のお話を書いてみようと思っています。


今回書いていく中で
ホミン小説で楽しいものなのに
テーマ性を持たせてしまい、重いかな
と悩んだ時がありました。

実はこのお話のチャンミンに
私は自分自身を投影していて
思いを代わりに語ってもらった部分があります。

読者様の中に、同じような気持ちで読んでくださった方もいて、とても嬉しかったです。

話の中のチャンミンに成長してもらいたくて
かなりツライ時期を過ごさせてしまい(笑)
読者様の癒しにはなりにくい時期もありました。

そんな中で私が毎日更新できたのも、
読んでくださる方の拍手やコメントがあったからです。

ブログを始めた時は
とにかく、自分の想いを小説として吐き出したい!
が発端だったので
あまり読者様の反応というものを期待していなかったのです。
そもそも自分の書くお話を読んでくれる人がいるのだろうか?
というのがまずありました。

でも、いざ拍手やコメントをいただいてみると
とにかく嬉しくて、いまではお話を書く楽しみのひとつになっています。



わたしはいろんな場面でドキドキしたり
ウルウルしながら書いているのですが(笑)

コメントや拍手をいただけると
この想いをみなさんと共有できたような気がして、それはなんとも言えない喜びなのです。

ほんとうにうれしくて
どういう言葉で表現したらよいのかわかりません。

とにかく、どうもありがとうございます笑

非公開の拍手コメはお返事ができない設定でほんとうに申し訳ないです。

でもありがたくすべて読ませていただいています。


だからといって、
必ずコメントしなきゃ!なんて思わないでくださいね💦

お話を読んでいただいてたまらない気分になったり
共感した!とか、2人への想いが溢れてしまった時

そんな時は是非お話してください(^ ^)

私のまわりは真面目な(?)トンペンさんが多く
腐女子やホミンぺんさんのお友達がいません。
なのでお話していただけるととてもうれしいのです。



さて、次のお話なのですが

週明け12月21日(月)から始まる予定です。

意地っ張りな財閥御曹子のチャンミナと
クールな博愛主義者、大企業御曹司のユノさん。

この2人の政略入籍(?)から始まります

ツンデレなユノさんに構ってもらいたい
チャンミナの奮闘記の予定です。


大晦日やお正月あたりに時期にふさわしくない
展開もあるかもしれませんが(笑)

楽しんでいただけたら
とてもうれしいです




みなさま年末のお仕事はかどっていますか?
私はとりあえずキッチンの大掃除だけ済ませました💦
これですべて終わった気になっています。






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僕の太陽(完)

〜〜チャンミンside〜〜



…………12年後…………





「ユノ!ユノ!早く!」

「まだ大丈夫だって!」

「でも、少しでも長く話したいよ!」

「チスだってまだ来てないよ」

「もう、僕、駐車場で待ってるね!」

「チャンミン、ちょっと待って」
「なに?」

玄関を出て行こうとする僕の肩を掴み
後ろを向かせた途端にキス…


角度を変えてキスしながら、
そっと僕の後頭部に手を添える

しばし、我が家の玄関は静かで甘い空気に満たされる。

「落ち着いた?チャンミン」

「うん、少しだけ」

「じゃあ、もう少し…」
「あ、あ、もうかなり落ち着いたから
早くいこ?」

舌打ちするユノの手を引き駐車場へ急ぐ


今日はチスがロンドンへ出発する日。
1年間の交換留学生に選ばれたのだ。

しかも、僕が卒業したロンドンの高校へ。
こんなに嬉しい偶然はない


あの小さかったチスが1人でロンドンへ行くなんて。



ユノは空港まで車を飛ばしてくれる。


ユノの運転する横顔は相変わらずカッコよくて
今日も見惚れてしまう



僕の手をとってニヤけるユノ

「好き?俺の運転する横顔」

「はい。ユノの真剣な顔は運転する時しかみられないので」

「なんだよ、それー
俺がいつもふざけてるみたいじゃん!」

「そんなこと言うと
いつもふざけてないみたいじゃないですか」





車は空港の駐車場に無事に着き
僕らは出発ロビーへ急ぐ




「あ!チャンミ二ヒョン!ユノヒョン!」

「チス!」



そこにはチスとドンホ、ホジュンさんとシネさん

「間に合ったー
もう会えないかと思ったよ」

「チャンミ二ヒョンに会わずに
出発できないよ」


う……泣くからそんなこと言ないでよ


「チス、忘れ物ないね?
荷物はもう向こうに着いてるの?」

「大丈夫だよ、チャンミ二ヒョン」

「あんまり東洋人だけで固まらず
なるべくイギリス人の友達を作るようにね?」

「もうそれ100回くらい聞いたよー」

「だってさ、僕が一番後悔したことなんだよ」

「大丈夫だよ、心配しないで」


シネさんがチスの襟元を直しながら言う
「チスが選ばれたのは、チャンミンが英語を教えてくれたおかげなんだから。
感謝しないとダメよ」

「わかってるって」


「あーあ、なんでチャンミ二ヒョンは俺にも
英語教えてくれなかったんだよぉ
そうしたら、今頃俺だって金髪の彼女ができてたかもしれないのに」

「バカか、お前は!
そんなことより入団テストのこと考えてろ」
ユノがドンホの頭を小突く


ドンホはユノとサッカーばかりして
寄ってこなかったくせにね。


「俺はプレミアリーグに入ってチスの様子見に行ってやるよ。金髪の彼女とね」

ギャハハとユノとドンホが恥ずかしいくらいの
大声で笑って、ホジュンさんにたしなめられていた。



「じゃあ、僕、そろそろ行くね!」

え?もう?

「なんかあったらすぐに連絡するのよ」
「悩んだら、なんでも話して」


僕とシネさんは涙ぐみながら
畳み掛けるようにいろいろ言ってしまう


「休みには帰るからさ」

そうだね、すぐ会えるよね



行ってらっしゃいチス…
がんばって!


チスは満面の笑みで大きく手を振り
出国ゲートへ消えた




僕とユノは、見送りのデッキにいた。


「チス行っちゃうね…」

「寂しいだろ、お前」


「あーあ、後はドンホの入団テストだね!」

「それはあいつの問題だからな。」

「ついて行くくせに」

「行かないよ。部活のリーグ戦あるから」

「そうなの?冷たいね」

「俺はね、チャンミンみたいに盲目じゃないんだよ」

「溺愛って言ってよ」

「俺を溺愛してくれー!」
大声で叫んで僕に襲いかかるマネをする

「大きな声で恥ずかしいよっ!」

僕はユノの背中を叩いた
僕が叩いてもビクともしない頑丈な背中


「でもさ、ユノ…前から気になっていたんだけど」

「なに?」

「あんなにフットサルチームから誘いがあったのに
どうして行かなかったの?」

「どうしてって、部活があるからだよ。
教師辞めたら部活の顧問やめなきゃなんないじゃん」

「だけどさ、選手じゃなくても
もう一度華やかな世界に戻れるチャンスだったんじゃないの?」

「アハハハ」

「?」

「華やかな世界か…
そんなこと考えたこともなかったな。」

「誘われた時にいろいろ言われたでしょ?」

「部活辞める気なかったから、
耳に入らなかったよ」

「そんなに部活?」

「ヒザがダメになった時、
さすがにサッカーは諦めなきゃならなかったけど。
でも、手伝いに行った部活で
みんなの一生懸命な姿見て、マジで感動した。
こいつらを頂点に連れて行くって決めたんだから
そんな誘いに乗る気はなかったよ」

「ユノは…ブレないね」

「あぁ、ブレないね、それが俺の良いところで悪いところ」

「自分でわかってるんだw」

「チャンミン」

「なに?」

「お前のこともそうだよ」

「僕?」

「俺は最初からお前と一緒にいるって決めてた」

「ユノ…」

「俺、全然ブレてないから…今でもまったくブレてない」

僕はなんだか泣いてしまいそうで
プイと、横を向いてしまった。

ソッポ向きながらつぶやいてみる

「ユノはカッコいいのもブレてないよ…」

「そうか?ww」

「渋さもでてきて、オトナの男って感じで
スーツ姿とか、ほんとカッコいい…」

「チャンミン〜こっち向いてソレ言えよぉ」

ユノの大きな手が僕の頭を抱えるようにこっちを向かせる

僕は下を向いたまま、たぶん真っ赤だ。

いつまでたっても、ユノにドキドキする
それはほんとなんだ

「チャンミン」

「なに?」

「顔上げて、こっちみて」

そっと顔を上げると、微笑むユノ

ずーっと変わらない優しい笑顔

そこに頼もしさも加わって
ユノは今まさに、男盛りの美しさと色気に溢れている

そのブレない生き方が
整った顔に相まって深みをだしているのだろう。




「チャンミン、俺はいまだにドキドキさせられてる
最近お前は妖艶になってきて、たまんないよ」

僕はテレくさくて笑ってごまかした

「その笑顔は変わらず可愛いし…」


ユノは僕の顎をそっと持ち上げると
その真剣な顔が降りてきて口づけられる

「人が見てるのに!」

「ちゃんと誰も見てない隙にキスしたもんねー」



目の前の滑走路を

チスを乗せた飛行機が行く

エンジンの音と共に
スピードをだんだん上げていく飛行機は

青空に向かって飛び立っていった




ユノと出会って、いろんな事があったね

僕たちは宇宙の中の小さな星ほどもない存在だけど


ユノは僕にとって、いつでも明るくまぶしい太陽なんだ

あなたがいれば僕はエネルギーを受けて生きられる

お月様みたいにあなたを映して輝ける


未来の約束はしないけど
僕は信じてる

僕たちはきっと一緒に生きている

この宇宙の片隅で

ずっとずっと



「さあ、帰ろうか」

ユノが車のキーを取り出した

そこには2つのキーホルダー

完全に塗装が剥がれて

いまでは、ただのどんぐりと銀杏のキーホルダー

ブレないユノのお気に入り。






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僕の太陽(47)

〜〜チャンミンside〜〜


僕は学園の引き継ぎも終わり、
ユノの家の仕事を手伝っていた。

お金の工面や、交渉事はユノとお兄さんのホジュンさんが行って
僕とホジュンさんの奥さんで、事務系のことを引き受けていた。


奥さんのシネさんは、小さな子供がいるので
なかなか仕事に集中できず
僕がいることにとても感謝してくれた。

明るくて気さくなシネさんとは
すぐに仲良くなれた。

手伝うにあたって、ユノは2人に
僕のことを正直に紹介したらしい。

ユノの話だと
「兄貴はとにかくびっくりして、
まだ受け止められない感じだけど、
姉さんはすごく喜んでたぞ」

ということだった。



シネさんは書類の整理をしている時に
はじめてこの話に触れてきた

「チャンミン、私ね、
ユノくんとチャンミンのこと、応援してるのよ」

「あ、ありがとうございます…
あの…気持ちわるいとか…そういうのないですか?」

「はぁ?こんなキレイで美しい2人がどうして気持ち悪いの?」

「いや、そう思われることが多いから…」

「私、計算高いスジンさんが義理の妹だなんて
イヤだったの。
チャンミンみたいな素敵な弟ができて
ほんとうにうれしいのよ」

「ありがとうございます。
僕も、弟だなんて言ってもらえて
ほんとうに嬉しいです。」

心がほわっと温かくなった


「そういえば、もうすぐクリスマスだけど
予定は何かあるの?」

「それが特になくて、引っ越しの片付けもまだ半分くらいだし」

「よかったら、ウチで賑やかにやらない?
ドンホとチスがユノくんと遊びたくてね
特にドンホはクリスマスに呼べってうるさいのよ」


あぁ、お兄ちゃんのドンホはすごくユノに懐いてるから。
チビのチスが近寄る隙を与えないほどに。



また子供たちと戯れるユノを見るのは正直複雑だったけど

これからもこういうシーンはたくさんある。
僕も乗り越えなきゃ


「いいですよ、お邪魔しますね」

「いいの?!ありがとう!2人とも喜ぶわ
会社もようやく未来が明るくなってきたし、
2人が来てくれて楽しく過ごせると
私たちもうれしいの。」


ユノにその話をしたら、とたんに不機嫌になった

「俺たち、はじめてのクリスマスイブなんだぜ?
兄貴んちって、そりゃないだろ」

「この間、ホテルのブュッフェ行ったじゃないですか。
ドンホくんもユノと遊びたがってるらしいですよ。行ってあげましょう、ね?」

「俺は、ドンホよりチャンミンと遊びたいの!」


コドモか……



「実は僕ね…家族のクリスマス、
味わってみたい気持ちもすこしあって」

「兄貴んちの?」

「うん…ダメ?」

「そうか。そういうことなら…うん
いいよ、わかった…」



そしてクリスマスイブの日、
僕たちは子供たちにプレゼントを買って、
ホジュンさんの家を訪れた

レンガと木と漆喰でできた
温かい家。

玄関を入ると5歳のドンホがユノに飛びついてきた

「おー!ドンホ、大きくなったな」

ユノはドンホを抱き上げた

チスはやっと玄関までよちよちと走ってきたところだった。

ユノが来たことに気づくのも遅かったようだ。

すっかりドンホにユノを取られて
でも自分もどうにかユノに構ってもらおうと
ドンホを抱くユノのまわりをウロウロしている。

いじらしいなぁ、チス

「いらっしゃい!」

シネさんがキッチンから出てきて
僕たちを招き入れてくれた。

「さあさあ、座って
チャンミンはそこね、好きな物そのお皿にとって食べてね」


ホジュンさんは居場所がない、といった感じで
僕とユノをチラチラみたりして落ち着かない。

ごめんね、ホジュンさん…

余計な気をつかわせて…


ユノも僕に気を使っているようで
ドンホばかり構わないようにしたりして。

僕のことも忘れてない、という
いらないアピールをしている。


僕のせいでなんだか、ギクシャクした雰囲気にしてしまって…

シネさんの気さくさが、ほんとうにありがたかった。


ユノを独占するドンホに諦めたのか
チスが僕のところへやってきて
なぜかいきなり僕の膝の上に座った。


え?僕?


チスは僕の膝に座ることで
テーブルがちょうどいい高さになる。

僕は椅子代わりか…ウケるなぁ

なんだか小さなチスが可愛く思えて
僕はその頭を撫でた

チスはケーキに刺してあったクリスマスツリーの飾りを引っこ抜いて、後ろを振り返りなぜか僕に見せた。

なんとはなしに、特に意味なく
「This is a tree」とツリーを指差してつぶやいてみた。

チスは固まって僕をみつめた。

どうしたのかな?英語でなんて
びっくりさせちゃったかな?


しばらく固まっていたチスは
雪だるまの飾りも引っこ抜いて、僕に見せる

「This is SnowMan」

もう一度ツリーを指差すチス

「This is a tree」

何がおもしろいんだろう、音声かな?

するとチスは小さな声で
「じすぃーあ とぅりぃ」と僕に言った。

「チス!そうだよ、これはtree」

僕が褒めると、チスはニッコリと笑った

可愛い!なんて可愛いんだろう!

僕は思わず後ろからチスを抱きしめた。


それからは僕とチスは英語遊びに没頭した。

This is cake
This is dish
……

しまいには僕がWhat's this?
と聞くと、その拙い言葉で

「じすぃーざでいっしゅ」

とまで答えるようになったチス。

すごいな、子供って
そしてほんとうに可愛い。

僕がチスを抱きしめていると、
ふとまわりが静かなことに気づいた

今の今まで、僕はチスに夢中で
まったくまわりが見えていなかったことに気づいた


英語を話すチスに驚くホジュンさん。

ニッコニコのシネさん、

そして不思議そうな顔で僕を見るユノ


あ……

「あ、あの……チスは頭がよさそうですね」


「そお?シム先生からみて、素質ありそ?」
シネさんがニコニコしている。


それから、チスはずっと僕の膝にいて、
みんなで楽しくクリスマスの夜を過ごした。

終いには、チスは僕の膝で寝てしまって

その寝顔は天使のように可愛かった


そのうちドンホも眠くなってしまい、
そんなに遅い時間ではなかったけど

僕たちは帰ることにした。



駅に向かう街路樹のイルミネーションが綺麗だった


「あー!やっとチャンミンと2人きり♫」

「声が大きいよ!ユノ」

「だって、チスに独り占めされてたからね」

「可愛かったなぁ、チス」

「そうか?」

「うん」

「チャンミン」

「ん?」

「俺、チャンミンの気持ちが少しわかった」

「僕の…気持ち?」

「っていうか、お前の気持ちをわかってなかった
俺に気づいた」

「は?」

「うん…こういう事なのかってさ。
俺がドンホたちと公園で遊んでるのをみて
お前がいらない決心した話」

「いらないって…」

「いらないんだよ、な?
今日チスと遊んでわかっただろ?」

「うん、なんとなく…ね
でも、すこしユノと離れていた時期があったのは
意味があったよ。」

「俺は全然ないけどね」

「ふん」

「知らない内に傷つけてたんだな」

「少しわかってくれて、うれしいよ。
今日はほんとうに楽しかった!
家族でクリスマスなんて、もう何年ぶりなんだろう」

「チャンミン…」

「なに?」


イルミネーションのきらめく街路樹は

たくさん、たくさん人がいたのに


ユノは僕の頬を両手で挟むと
思い切りくちづけてきた


たくさん人がいたのに…

僕もユノのキスを受け入れた


唇を離して目を開けると
そこにはユノの顔。

その黒い瞳には街路樹のイルミネーションが映って
キラキラしている。

長いまつげが瞳に影を作り、
切れ上がった目尻が寒さで赤い。

微笑むとその目尻がきゅーっと伸びて
優しく弧を描く。


ユノの温かい大きな手

僕を抱きしめる厚い胸

頬を乗せる逞しい肩

大好きな大好きなユノへ

メリークリスマス♫






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次回が「僕の太陽」最終回となります。

僕の太陽(46)

〜〜チャンミンside〜〜



最近の僕はイライラしている

引越しも無事に終わり、
毎朝、毎晩ユノと過ごせてるというのに。


僕は学園を辞めたけれど
学期途中だったために、次の教師へ引き継ぎがある。

そのためにかなりの頻度で学校へ行っていた。

その次の教師というのが
スニという若い女の英語教師。


コイツがムカつく!

手早く引き継ぎ作業を行いたいのに

「ねぇねぇ、シム先生
チョン先生ってカッコいいですよね!
私もう一目惚れですよぉー!
でも、妹扱いしかされなくってー
ちょっとがんばってみようと思ってるんです!」

「チョン先生、付き合ってる人いるらしいですよ?」

「そんなの関係ないですよぉ
あれだけイイ男なら彼女いない方が変。
奪いとっちゃいます♫」

「スニ先生、すごい自信ですね」

「わたしね、ボディに自信あるんです
痩せてるけど胸とヒップはねw」

なるほど。

あどけない童顔とアンバランスな豊満ボディって
男にとってはたまらないタイプですね。

それでユノが釣れるんだろうか。


じゃあユノにとって、僕の魅力ってなんだろう?

笑顔がなんだかんだ、とはよく言ってくれるから
笑顔?!

笑顔……だけかな?
さみしいね…


でもシム・チャンミン
たくさん愛されてるから大丈夫、うん。



引き継ぎも終盤に差し掛かり
2年担任で夕飯をとる機会があった

ユノは若いスニ先生をまさに妹扱いで
頭を撫でたり、ほっぺたをつねる、などという
必要ないスキンシップが目立つ

その行為にすっかり勘違いして、
ユノに甘えるスニ先生。

ドンへ先生が見かねて
「キュヒョンも呼ぼうかな」
とつぶやいた

「え?キュヒョン?どうしてですか?」

「俺ら、荷が重すぎて」

「フフ…すみません、気をつかわせて。
僕なら大丈夫ですよ」

「うん…」

優しいなドンへ先生。

それに比べてユノってなんでこうも空気が読めないんだろう

「チョン先生〜
お願いがあるんです」

「なんだよ、お願いって」

「もうすぐクリスマスじゃないですか?
スニは彼氏が今はいないけどね
いつか素敵な彼氏とクリスマスに行きたいお店あるんですよぉ
下見に行ってみたいんです!」

「え?どこの店」

「丘の上の夜景が綺麗なイタリアンです
友達の間でメッチャ話題〜」

「あ!そこ!知ってる!
俺、気になってたんだよ!」

「ほんとですか?!
一緒に行きましょうよぉー
1人で入れるお店じゃないんです」

「だよな?いいよ、下見行こう!」

「明日どうですか?!」

「あぁ、クリスマス近くなると混むしな」



は?

マジですか?

丘の上のイタリアンが気になってるって
初耳ですね。

しかも、僕の目の前でデートの約束ですか。

やるなぁ、ユノ…

その意図が計り知れなくて
呆れますね。


「ねぇ、スニ先生?
私と行こうよ、ね?」
ボア先生の助け舟も虚しく

「男の人と行くとサービスが違うんですよ
それがどんなのか知りたいんです♫」

そのイタリアンがどんなに話題かと
ユノとスニ先生が盛り上がる中、
呆れる僕と、気が気ではないボア先生とドンへ先生はひたすらパスタを平らげていた。


食後のコーヒーを飲んでいる時に
ふとドンへ先生が言った。

「イタリアンの下見と言えばさ、
俺も、シム先生に付き合ってもらいたいところがあるんだよ。」

ユノが驚いた顔でドンへ先生を見た。



「僕ですか?」

「うん、ホテルのクリスマスブュッフェなんだ。
彼女ができたら、是非行きたいと思ってるんだけど
様子がわからなくてさ。
でも1人じゃ行きにくくて。どうかな?」

「明日ならいいですよ。僕〈ヒマ〉なので」

「助かるよ」


スニ先生が不思議そうに僕とドンヘ先生を見て言った。
「ドンヘ先生、ボア先生と行けばいいじゃないですか?カップルで行くものでしょ?」

ボア先生が待ってました、と言わんばかりに身を乗り出した。

「私はカレがいるからね、
他の男の人と出かけたら、カレがイヤがるでしょう?
いくら下見だとか、ただの同僚とか言ったってさ。
絶対にいい気持ちしないもの。
だから誘われても行かないのよ」

噛んで含めるような言い方に
さすがのユノもハッとして、僕の顔を見た。


まさか、今気づきましたか?


スニ先生とカンタンに出掛けようとする
無神経さもイヤだったけど
こうやって、まわりに気をつかわせる鈍感さにも
イライラする。


その後、マンションへ帰るまで
僕は無言だった。

ユノはチラチラと僕をみていたけど
同じく無言

どうせ言い訳がみつからないんだ。

マンションへ着くと、僕は湯船に湯を張った

「チャンミン、ごめんな。
俺、明日行かないよ」

「なんでですか?スニ先生可哀想じゃないですか。」

「でもイヤだろ?」

「そう思ったらなんで引き受けるんですか?
しかも大喜びで」

「いや、スニ先生ってそういう対象じゃないからさ。俺なんとも思わなくって。」

「じゃあ、問題ないじゃないですか?」

「問題あるよ。俺の可愛い恋人がイヤな思いする」

「別にしませんから。」

「逆の立場だったら、すげぇイヤだ。
気づかなくて、ほんとにごめん」


僕は大きくため息をついた。

「あのね、ユノ」

「うん」

「また、終わった話を蒸し返すようで
イヤだけどさ。」

「終わった話?」

「僕はね、ユノが女性と出掛ける事は妨害したくないんだ。
僕以外の可能性はいらないってユノは言ってくれたけど
そんな覚悟が僕にはあるんだよ」


「チャンミン…」


「僕は明日ドンヘ先生とブュッフェ行くの、
本当に楽しみなんですよ。
だから、ユノはユノでスニ先生と楽しく出掛けて?」


「ドンヘには断ったよ」

「は?」

「お前がドンヘと出掛けるの、イヤだ」

ユノは口をへの字に曲げて、ムッとしている。


あまりに勝手じゃないですかね?


「ホテルのクリスマスブュッフェなんて…
俺と行けばいいじゃん…」

下を向いてしまったユノ…

「自分は若い女のコとイタリアン行くのに?
僕はなんでダメなの?」

「断ったよ…恋人と行きたいからって言った」

「無理しなくていいから」

「元々、チャンミンと行きたいと思ってたんだよ」

「ウソばっかり」

「クリスマスのスペシャルがあるって聞いてたから
良かったらチャンミンと行きたいなって。
俺たち初めてのクリスマスだし。
マジで下見のつもりだった。
スニ先生の〈下見〉って言葉だけ拾っちゃったんだよ」

「………」


「本当に鈍感だ…ごめん…」


もう………

素直に謝ったりしてさ!


「クリスマスブュッフェ、行きたかったな…」

「俺が連れて行ってやるよ!な?
明日でいいのか?」

「じゃあ、明日行きたい」


ユノの顔がパッと輝いた
僕が甘えると、ユノはいつもうれしそうだ

ユノが喜ぶなら
僕はたくさんユノに甘えよう

別料金のワインもたくさん飲んでやる

ね?






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僕の太陽(45)

〜〜ユノside〜〜



最近の俺はイライラしている

引越しも無事に終わり、
毎朝、毎晩チャンミンと過ごせてるというのに。


大きなベッドも購入して
我が家の寝室はドアを開けるとすぐベッドだ。

もう、ソノためだけの部屋
と言われてもしかたない。

だってほんとうにそうなんだから。


人が来ると、「ここは?」と思わずドアを開けられてしまうことも多いけど
みんなイケナイものでも見てしまったように
すぐに閉める。

無言のオノロケなんだよ…許せ。

なのに、だ。

チャンミンはウチの会社を手伝いつつ
早々に就職も決めてきた。

進学塾の教師で夜の仕事になる。

塾は住宅街の辺鄙な場所にあり、
行きはバスなのだが、
帰りにはもうバスはない。

俺は教師の他にフットサルのトレーナーや
会社の仕事もしているから
なかなかチャンミンを迎えに行かれない

じゃどうやってチャンミンは帰ってくるかというと
そこの塾長に車で送ってきてもらうわけだ。


この塾長が、ムカつく。


スラッとした長身のなかなかのイケメン。

塾を経営しているだけあって
いい車に乗ってるし、いいスーツも着ている。

俺は何度かチャンミンを送ってくるところに
出くわしていて、コイツと対面している。

にこやかに俺に挨拶をするけど


コイツは絶対!絶対に!

チャンミンを狙ってる

その目ですぐわかるんだよ


「じゃあね、シム先生」
「ありがとうございました」


と可愛く頭を下げるチャンミン


「ユノのことはちゃんと正直に話してあるんだよ?」

そのほうがヤバいんだって、チャンミン。


「シム先生のカレはイケメンだね、だってww」

そんなこと言われて、そうやって微笑んだのか?
アイツの前で…恥ずかしそうに、嬉しそうに


お前の笑顔の破壊力を、自分で知っていたほうがいい。


面白くない!とにかく面白くない!


俺はそう思ったら黙ってなんかいない

このことでチャンミンと何度も話し合った。

「でも、今のところどうしようもないよ。
塾は夜の仕事だし、バスはないし。
ユノだって迎えにこれないでしょ?」

「俺が迎えに行くまで、塾で待ってろよ」

「塾長も帰っちゃうのに、塾にはいられないよ」

「じゃどこか店で待ってろよ」

「あんな住宅街の中に夜遅くまでやってる店なんかないよ。コンビニもないんだよ?」

「とにかく!俺はお前があのオトコに送ってもらうのはイヤだ!」

「……そんなこと言ったって」

「こんなに俺がイヤがってるのに、
なんでお前はどうにかしようとしないんだよ!」

「ユノが僕を信用してくれればいいだけの話じゃないか!」

「……」


「それか、自分に自信がないとか?
あの塾長に負けてるとか卑屈になってるんでしょ!」



「………」



「…………あ、いや、あの」


「…ひでぇこと言うのな、お前……」

「ちが……」


「あーどうせ俺はアイツに負けてるよ!
お前もそう思ってんじゃん」

「僕はそんなこと思ってないよ…」

「人間てさ、心にないことは言葉に出てこないんだよ!」

「ユノ…」
「もういいよ、ずーっとアイツに送ってもらえよ」




わかってる
俺はムリなことばかり言ってる
チャンミンは全然悪くない

チャンミンにどうしろって言うんだ


その夜はなんだかたまらなくなって
かなりメチャクチャに抱いてしまった

どうにも自分のものにならず
どうにかして自分のものだけにしようとして

そんなコトに一生懸命になったってダメだ。
逆効果なのに。

俺はグッタリしたチャンミンを抱きしめて
その柔らかな髪を撫でた。

「ごめんな、チャンミン」
その可愛いおでこにキスをした

最高に自己嫌悪だ…

このままだと、いつか本当にチャンミンに
呆れられて捨てられるだろう



翌日、学校の帰りにフットサルへ行くと
思わずオフだということだった。


そうだ!チャンミンを迎えに行こう

俺は車のキーを差し込んだ


いや、ここはがっついて迎えに行かず

クールに決めて、待っていようか。

送りに来たアイツに
「いつもウチのチャンミンがお世話になってます」
くらいの事言ってやろうか

余裕あるオトナの対応で。


で、俺はマンションの近く、川沿いの公園でリフティングをして待っていた。


公園がすぐ目の前にあるのも
このマンションを気に入った理由だ。


俺はリズミカルにボールを膝にあてていく

350 400……



なんだか、母の帰りを待つ小学生に見えなくもない

そんなことを考えてリフティングに夢中になっていたら

公園の入り口にタクシーが停まった。

あれ?チャンミンだ。


なんでタクシー?アイツはどうしたんだ?


チャンミンはそれこそ、
母を見つけた子供のように

「ユノーーーー!」と叫び

手を振って、走ってくる

満面の笑みで、ゼイゼイと息をして。


「どうした?チャンミン」

チャンミンを見ると
寒さのせいか、鼻も真っ赤で目も真っ赤だ。


白い息で顔がよく見えない


「チャンミン、ほっぺたも真っ赤…」
「ユノっ!」

チャンミンが突然抱きついてきた

不意打ちをくらって、よろける俺。


夜とはいえ、こういう風に外で抱きついたり
手を握ったりするのをすごく嫌がるのに。

普通じゃないな



ぎゅっと首に抱きつかれて、苦しい

「どうした?チャンミン」

「……」


こういう時は大抵泣いてる…

「なんかあったか?」

「辞めてきたー!塾」

「は?!」

俺はチャンミンを剥がし、抱きかえて顔を見た

ほら、案の定泣いてる…

「なんで?」

「辞めていい?いいよね?」

「もちろん、いいよ。
でも、どうして?」

「うん、なんとなく…」


ふと、チャンミンの首元に目をやると
シャツの一番上のボタンが取れている。

糸が切れた後がある。
自然にとれたんじゃない。

俺は腸が煮えくりかえるのをなんとか押さえた

「…何された?」


その一言で、チャンミンの目にはぶわっと涙が溢れた

「大丈夫」

「大丈夫じゃないだろ
何があった?」

これから塾へ行って、あいつをどうしてやろうか!
手がワナワナと震える
震えを止めるために、俺は血がでるほど握りこぶしに力を込めた。

チャンミンが泣きながらも
フワっと笑った

「僕だって、男だよ
自分の身くらい守れるよ」

そんなこと言って、すでに襟首つかまれてんじゃないか…

「僕がユノ、ユノ!って叫んじゃったから
余計怒らせちゃって」


怖くて、俺を呼んだのか……

チャンミン……

俺はチャンミンを抱きしめた


「迎えに行ってやればよかった…ごめんな」

「大丈夫、大丈夫!
ユノの顔見て、抱きついたら安心した」


クールに決めて待つとか、俺はバカか。

チャンミンの頭を撫でて
しばらく俺たちは公園で抱き合っていた



その夜は一緒にお風呂にはいり、
やたらとくっついてきて可愛いチャンミンに
俺はメロメロで


ベッドに入ってからも
「身体、離さないで!」とのご要望にできるだけ応えていたけれど

少しでも離れると怒るチャンミンが可愛くてしかたないけれど

これでは……

ずっとくっついたままではコトに及べない…

チャンミンとしては、その行為より
俺にくっついて安心したいんだろうな

仕方なくコトには及ばず

チャンミンを抱きしめて眠る
拷問のような夜だった…






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