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プロフィール

百海

Author:百海
百海(ももみ)と申します。ホミンペンです

あとがき




~~みなさまへ~~




最後まで「夜香花」にお付き合いいただき、ありがとうございました。

ここまで読んでいただいて、心より感謝しております


文章を書くことに少しブランクがありましたが

妄想の赴くまま、完全に自己満足の世界で、ここまで書いてしまいました。

実はこのお話は、自分の中でかなり細かく壮大になっておりまして(笑)
ユノに輸血をしたのは誰かとか、ミノのチャンミンに対する思いなどいろいろとありました。

全部書かせていただら
倍くらいになってしまったかもしれません

しかしながら
稚拙な文章や乏しい表現力
物語の背景や話の流れなど、ツッコミどころも満載だったかと思いますが
みなさまの思いやりに感謝しています

ブログという形にしてみたところ、拍手やコメントなど、皆さまから反応があることに
びっくりやら、うれしいやら。

そして、それらがお話を続けていく事に
大変励みとなりました。

皆さまの拍手とコメントがなかったら
最後まで形にできなかったかもしれません。
本当にありがとうございましたm(_ _)m

これからも、自分の頭に浮かんだ妄想を、うまくお話というカタチにしていけたらいいなと思っています。

もし興味を持たれましたら、またお付き合いいただけるとうれしいです


「夜香花」は少し大がかりな舞台設定でしたが
次のお題は地味に、学園モノになります(笑)

とある高校の英語教師シム先生と、同僚の保健体育教師のチョン先生の物語です

ぜひまた遊びにきてくださいね。お待ちしております


百海








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夜香花(完)

〜〜チャンミンside〜〜




ユノの退院パーティの日


僕はユノと2人で連れ立った。

僕たちはタキシードなんか着せられて、かなり大げさな感じだ
内輪のパーティなのに


場所はユノが知ってるらしく、タクシーに乗ると
結局はいつもの銀色のビルの前で降りた

なんだ、結局店でやるのか・・・


と、その時僕の目に映ったのは

あの工事していた1階の店の看板だった



「Changmin’s Cafe」



え?

これは…どういうこと?

夢を見ているのかと思った…


木と漆喰でデザインされたナチュラルでしゃれた外装

木に白いペンキで手描き風に描かれた看板


それはいつだったか、
ユノに自分の話をした時に

夢として語った、僕のカフェ…そのまんまだった



「お前の店だ、チャンミン」

「・・・・ユノ」

「俺からのプレゼント」

「そんな・・・」

言葉が出ないよ…



「正直、おまえがクラブイーストで客といちゃつくのを見たくない」

ユノ独特の口角を片側だけあげる、ニヤリとした笑み

「でも…」

「それは冗談だけどさ、
この店繁盛させて借金きれいにしちまえ。
そういう事だよ

あと俺らの店が忙しいときは、手伝えよ」


僕は思わず、ユノの首に腕を回して抱き着いた
そして勢いよくユノを振り回した

もう、嬉しくて幸せで
また涙がでてきちゃったのを
ユノの肩に顔を押し付けて誤魔化した

「おいおい・・・傷口が開くよ」

「嘘ばっかり・・・毎晩あんなにシてんのに大丈夫じゃん」

「言うねえ、チャンミン」
後ろからヒチョル店長が声をかけた

「俺は反対したんだぜ、
チャンミンがホストやめんのもったいねぇ
でも、こいつ、ナンバーワンの座をおめえにとられんのが悔しくてな」

「なんだよ、ヒョンが客をカフェにとられんのが悔しいからだろうが」

「ばーか。このカフェは同伴出勤の待ち合わせに存分に使わせてもらうんだよ」


カフェの中から、テミンが顔を出した

「なにやってんですか?みんな待ってますよー」


店内に入ると


その内装も僕の理想通りだった

明るくて、すっきりしていて
自然の素材を取り入れたインテリア

厨房も最新の設備が入ってる

ユノは僕が夢を語ったとき、興味なさそうだったけど
まるでメモしていたとしか、思えない。

涙が出てきた。。

諦めていた、僕の夢が叶うなんて

しかも愛するユノが、僕に与えてくれたなんて

僕はどれだけユノに愛されてるんだろう

そして、なんで僕なんか、それほどまでに愛してくれるんだろう

「ユノ…僕、なんて言ったらいいか」

「正式なオープンは来月だから、
それまでにレシピ揃えておくんだぞ」

「ユノ、どうして…」

「あ?」

「ここまで僕に…」

「買っておいたのは去年だよ、お前の話聞いてすぐ」

「ユノ…」

「俺…さ…」

「お前が笑うと可愛くて、どうしようもない。
だから、笑顔が見たかった。
ただそれだけ。。」

「あの時マカロンも?」

「ああ、笑顔がみたかっただけ」



だったら、僕はこれから毎日笑おう

ユノのために…

笑顔であなたの心を掴んでいられるなら。

僕は心から幸せを感じて、ユノに微笑んだ

ユノは少し真剣な顔で僕を見つめ、微笑んだ

「その笑顔がみれて、よかったよ」

あなたの笑顔だって、とびきりステキで
僕をこんなに幸せにするんだよ


ずっと、一緒にいようね、僕たち



みんなが僕らを待っていて、拍手で迎えてくれた。

店内は風船のデコレーションで飾られていて

ユノたちが育った施設の子供たちもたくさんのお菓子に喜んでいた


みんなが見ていたけど、僕は構わずユノの頬にキスをした

「ユノ、愛してる」

「知ってる」
ニヤリと笑うユノ

「もう・・そういう時は僕も愛してるって言うんだよ!」


そんな僕のタキシードの裾を引っ張る小さな手


「今、ユノオッパにキスした?」

振り向くと小さな女の子


「もしかして君がソヨン?」

僕は中腰になって、ソヨンと視線を合わせた

「そうよ。」

「ユノのお嫁さんになるって?」

「うん、10年後にね。悪いけど約束してるの」

「そう。きっと君は10年後にステキな女性になっているだろうね
でもね、僕も日々努力してるんだよ」

「努力?」

10年後の僕は、10年後の君には負けないからさ



だってユノを思う気持ちは、世界で僕が一番なんだから

「ソヨンもがんばってね」



そんな僕とソヨンのやりとりを

ユノがいつもの優しい笑顔で見守っていた


遊んでいた子供たちが風船をひとつ、
入り口から外に出してしまった


僕はとってあげようと外に出たけれど

赤い風船は気持ちよさそうに空高く飛んで行った


ユノが僕を追って店から出てきて空を見上げ「あ・・・」と声をあげた


僕たちは寄り添って、青い空に飛んでいく赤い風船をいつまでも見上げていた








<完>







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夜香花(29)

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夜香花(28)

〜〜チャンミンside〜〜



僕はその後どう行動したのか
正直よく覚えていない


気がついたら、夜の空港にいて
カウンターでソウル行きのチケットをとろうと
大騒ぎをしていた


もう、今夜は飛行機がないこと
明日は満席であること、
そんな説明を受けていたようで、
でも中国語がわからない僕は

とにかくソウルに帰るんだ、と騒いでいた


後を追っかけてきた弁護士の方が
どうにかその場を収めてくれて

僕は泊まっていたホテルにとりあえず戻った


ユノが…ユノが目を覚ましたというのに

側に僕がいないなんて


詳しいことは何もわからない

店長に電話しても病院内にいるからだろうか
全然繋がらないし

明日一日動けないなんて
そんなことガマンできないよ

今すぐ、ソウルに、ユノの元へ飛んでいきたい!


ユノの携帯に連絡してみるけど
電源入ってない状態みたいで

当たり前か…



翌朝になったら、僕は少し落ち着いたけれど
観光なんて気分になれず、
ユノへのお土産をやたら買ってしまった




その夜は興奮でよく眠れないままに朝を迎え、

早くから空港に向かった


やっとユノに会える


ソウルに着くと、僕は空港からそのまま病院に向かった

もう待てない

大荷物を抱えたまま、何人もの人とぶつかりそうになりながら、空港の中を走り抜け、タクシーに飛び乗った


病院の入口で出迎えてくれたヒチョル店長が笑った

「馬鹿か、おめえ・・・スーツケース持って病室行く気かよ」

「店長、早く!ユノに合わせて!」

「ああ、やっと一般病棟に移れたところだからな。
あんまり無理させんなよ

それとな、まだ油断できねえから」


わかってる、うん。


ユノの病室の前まで案内されて、僕はドキドキした

そのドアを開けると、部屋一面にお見舞いの花束やお菓子

さすが、ユノ・・・・

シウォンやミノたちも部屋にいた

なんだか賑やかだ


「おい、ユノ
おまちかねの、お前のチャンミナだぞ」

みんなの間を抜けると、僕の視界にベッドのユノが・・・


ユノは少し枕を上げた状態で、横たわっていた

片方だけ眉をあげてニヤッと微笑んで僕を見た


ユノ・・・・会いたかった・・・・・

ユノの顔が涙でにじんでよく見えなくなってしまった


「チャンミン、遅かったな」

掠れた声のユノ・・・


「おめえら、店に戻ろうぜ
チャンミンは今日は出勤しなくていいからな、ユノを頼む」


店長は僕たちを2人だけにしてくれた


僕は泣きながら、立ちすくんでいた


「チャンミナ、そんなとこに突っ立てないで
顔見せろ」

しばらく声を出していなかったせいか、
掠れた声だけど、それがすごくセクシーだ


僕は泣くのをこらえようと、
歯を食いしばってユノに近づいた


「お前、なんて顔してんだよ」

ユノは笑った

「ユノ、会いたかった・・・」

僕はそれを言うのがやっとだった



「お前があんまり泣いてるから、戻ってきた」

「僕が?泣いてるの知ってたの?」

「俺の名前を泣きながら叫んでただろ・・・・
気になって天国へ行けなかったよ」


「ユノ・・・僕ね・・・僕ね・・・・」


あまりに話すことがありすぎて、逆に言葉が何も出てこない

出てくるのは涙だけ


「会いたかったよ、チャンミン」


ユノはその大きな手を僕にのばして、僕の頬をなでた


僕は頬をなでられながら、ユノの顔を見つめた

やつれてはいたけど、それがかえって色っぽいと思った


結局、どんな時でもユノはカッコいいな・・・・

病院のダサいパジャマ着てたって、こんなにセクシーだ



優しく細められていた、その切れ長の目に真剣な光が宿る


「お前に言いいたいことがあるんだ」

「なに?」



「チャンミン、お前を愛してる」



「ユノ・・・」

「遊びじゃない・・・本気だ。
俺が臆病だったから、今まで言えなかった。

不安にさせて、ごめんな、チャンミン」

「ううっ・・・・ユノ・・・

違うんだ…

僕ね、わかってたのに、ユノが僕のこと
本当に考えていてくれたって

なのに、僕はワガママばかり言って
ユノを困らせてた」


僕はユノの大きな手に顔を埋めてまた泣いた

フッと、ユノが笑った

「そんなかわいい顔すんな・・・・さすがにまだ抱きしめられない」

「ユノが起きたら、謝りたかったの
ほんとにごめんなさい。

僕も愛してる…

ユノがこのまま起きなかったら、どうしようかって
すごく不安だった

でも戻ってきてくれて、ほんとうに良かった」

ユノの大きな手は僕の涙でぐっしょりだった

「ねえ、ユノ…」

「ん?」

「ちょっとなら抱きついてもいい?」

「チャンミン…」

「少しだけ、ユノの体温感じたいの」

「ああ、いいよ、ほら」

僕の腰に手を回そうと
少し起き上がったユノが、一瞬顔をしかめた

僕はあわてて、ユノから離れた

「ごめん!大丈夫?」

「あー!もう!」
と髪を掻き毟るユノ

「ユノ?」

「お前、可愛すぎる
いつになったらセックスしていいか、
担当医に聞いてきてくれ」

「僕が聞くの?!やだよぉ、そんなの恥ずかしいじゃん」

「バカだなぁ、もう聞いたよ」

「うそ?!」

「ウソだよ」

「なんだよぉ、ユノぉー」

僕たちはほんとうに久しぶりに笑った









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夜香花(27)

~~チャンミンside~~




年も明け、一見普通の毎日が戻ってきた。


ユノが目覚めない、という唯一の事を除いては・・・


僕は謝金返済のために働かなければならず
ユノのそばにずっとついてるわけにもいかなかった。

昼間は、ユノの身の回りのことをしながら病院で過ごしていたけど
集中治療室でユノの顔を見れるのはほんの短い時間だった

その短い時間の中で、僕は昨日あったことや、
考えたことなどを、眠るユノに話しかけていた・・

その端正な顔立ちは、目覚める気配はなく、ただ美しくそこにあるだけだった。

そうして僕はため息をついて、店に向かう、という毎日だった


それでも僕はホストとして、指名もつくようになっていた。


「チャンミン、あなたにお土産よ。この時計、ミラノ本店の限定モデルなんだから」

「もしかして、ミラノに行っても、僕のこと考えてくれてたんですか?
この時計を見て、僕の顔を思い出してくれた?」

「ええ!そうよ、チャンミン!
どんなにあなたをミラノに連れて行きたかったか」

「何日もミラノに行ってしまうって聞いて、寂しかったんです。
でも、あなたは仕事だって聞いて。。

あなたががんばっているから、その間僕も仕事をがんばったんです。
これはそのご褒美と思っていい?」

上目使いで客に微笑む僕

「もちろんよ、チャンミン」客の目が輝く

「じゃあ、お仕事がんばったあなたへ、僕からもご褒美をあげますね
このフルーツは全部ぼくが食べさせてあげるから、手を出さないでくださいね」

僕は小さく切ったフルーツを、ひとつずつ客の口元へ運ぶ。

そして、上機嫌で帰る客を見送る深夜



今夜も、店の掃除をして売り上げの計算を手伝う

ユノが倒れて血まみれだった床はきれいに清掃され、
ユノの私物が入ってた一番大きなロッカーは、空っぽになった。

時は確実に過ぎていき、ユノの時間だけが止まっていた。


でも、ユノのマンションに帰れば
そこはユノと僕が暮らしていた時のままに、時間は止まっている。

ユノのクローゼットの引き出しには
客からプレゼントされたたくさんの時計がきれいに並べられ、
誰からもらったのかわかるように、箱にシールが貼ってある

僕もユノのマネをして、今夜もらった時計を客の名前を書いて仕舞った

ユノが目覚めるまでに、この時計を増やして驚いてもらうんだ。

ユノから褒めてもらおう・・

頭をなでてもらって、抱きしめてもらって・・・

優しくキスをしてもらおう

「頑張ったね、チャンミナ」


そんなことを思いシャワーを浴びながら、僕はひとしきり、泣く・・・

ユノ・・・

この部屋は・・・このベッドは・・・ユノの香りが強くして
僕がどんなにあなたを愛しているか、自分でも可笑しくなるくらいわかっちゃうんだ

でも、現実をちゃんと見なきゃね・・・

ユノは目覚めないかもしれない、でも、それでもいいんだ



僕はずっとユノの側にいる・・・・ユノと僕が生きている限りね




それから1週間ほどたった後、
パク夫人から連絡が入った

僕になんの用?

聞けば、僕の育ての両親が、なんと中国の深圳で見つかったという知らせだった。

夫人は借金の肩代わりをする代わりに
両親を探してくれていたってことか。


パスポート取得の手続きが終わると、僕はヒチョル店長にユノの世話を頼み中国へ行った

僕を裏切り、こんな目に合わせた両親・・・
2人は泣き崩れて僕に謝った・・・

知人から持ち掛けられた商売の話に乗って、
失敗をしたという、よくある話だった。

知り合いのツテを頼って、ここまで流れ着いた、というわけだ

2人は深圳の工場で地道に働き、少しづつお金を貯めているとのことで
僕を早く借金から解放しようとしていたという。

それが嘘か本心か、僕はどうでもよかった。
実の子ではないのに、ここまで育ててくれたのは事実だし。


パク夫人が用意してくれていた弁護士と話しをつけて、
家屋の売却金を僕の借金に充当してもらうことにした。

これで、借金が少しは減るはずだ


明日は一日観光でもして、ユノへのお土産でも買って
明後日の飛行機で帰ろう

チケットはもうとってある


と、そんな予定を考えながら、寝ようとしていた時だった。


携帯が鳴った



画面を見たら、ヒチョル店長の名前・・・

ユノになにかあったに違いない

僕は慌てて、通話をタップした


神様!どうか・・・


「もしもし!」



「チャンミンか?・・・ユノが目覚ましたぞ」








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